クリニック・企業名 | 九州医療センター |
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院長 | 森田 茂樹 |
電話番号 | 092-852-0700 |
おすすめポイント | 国立病院による検査で安心感がある |
九州医療センターは、福岡市中央区に施設を構える医療機関となっています。「病む人に寄り添い、安全かつ最適な医療を提供する」という基本理念を掲げている、この医療機関では、無侵襲的退治遺伝学的検査(nipt)による出生前胎児染色体検査、要するに新型出生前診断を実施しています。
受け入れ人数には制限を設けているものの、国立病院となるため、安心感には事欠きません。ここでは、この九州医療センターの新型出生前診断が、どのような内容になっているのかについて、説明させていただきます。

新型出生前診断を九州医療センターで希望する方に向けて
ここでは、niptによる出生前胎児染色体検査を行うにあたって、受け入れ人数に制限があり、希望される方のすべてが検査を受けられる状況ではないと、断りを入れています。そのうえで、以下の旨を確認しておきましょう。
診断対象の疾患
九州医療センターでniptによる出生前胎児染色体検査を行う際に、対象内となっている疾患は、21・18・13トリソミーの3疾患のみとなっています。これらは、従来の羊水・絨毛などの確定検査の代用となるものではないので、注意しましょう。
羊水検査では検出出来たとしても、染色体の変化によってはniptだと検出できないケースもあります。また、赤ちゃんの健康が保証されるための検査ではないため、妊娠中の安心も約束されているわけではありません。
確定検査とは異なる
なお、検査結果は、陽性、陰性、判定保留の3パターンに分かれています。陽性と判定された場合、確定診断の羊水検査、あるいは絨毛検査を行わなければならないことも、考えられるでしょう。また、陽性となった場合で、赤ちゃんの染色体の変化があったと認められる可能性としては、60~90%ほどで、母体年齢や疾患などにより、差が生じます。
陰性判定が出た場合、21・18・13トリソミーの可能性は、99.9%ないとされていますが、完全否定はできないことも留めておくようにしてください。陰性判定により、流産リスクがともなう羊水検査をせずに済む可能性があるため、羊水検査を検討している方にとっては、メリットがあるでしょう。
ただし陰性判定には、偽陰性が起こることもあるということも、覚えておきましょう。
対象外の妊婦さん
超音波検査において、赤ちゃんに形態変化が起こっていることが証明済みとなっている場合は、転座を含めて診断可能となっている羊水検査、あるいは絨毛検査を、九州医療センターでは推奨しています。
また、両親のどちらかが転座のような、染色体構造変化の保因者とされる場合、羊水染色体検査を推奨していますが、21・18・13番染色体に関する転座といったケースだと、本検査の対象となることもあります。

九州医療センターで新型出生前診断を行う際の注意点について
ここで受検を希望する方に向けて、病院側では次の注意を呼びかけています。
申し込みの流れ
まず、かかりつけの産科で、分娩予定日についてあらかじめ決めてもらいましょう。
申込用紙を記入する際は、新型出生前診断希望と記載し、詳細を書きたい事由があれば、空欄に書き込みましょう。分娩予定日も必ず明記することを忘れないでください。なお、申し込みはできるだけ、妊娠9週0日~妊娠14週6日の間に提出しましょう。
申し込みは、断られてしまうこともあるので、その際は他施設での検査を検討することとなるので気をつけましょう。
遺伝カウンセリングについて
遺伝カウンセリングのスケジュールは、九州医療センター側で指示しています。夫婦そろっての来院ができるよう、準備することを心がけてください。
その際は、かかりつけ医から紹介状をもらい、遺伝カウンセリングの来院時に持参するようにしましょう。フォローアップには欠かせないものなので、持参は必須となっています。
なお、検査時の採血は、カウンセリング当日も行えます。
判定結果について
検査結果は、来院したうえでの開示となっています。電話などによる結果説明は、どのような理由があっても応じていません。陽性や判定保留により羊水検査を希望する場合、九州医療センターでは、自院での検査を推奨しています。
また、検査費用以外に、遺伝カウンセリングの費用が発生します。
受検する前に考えておくべきこと
そもそも新型出生前診断は、お腹の中の赤ちゃんの状態をあらかじめ確認することで、夫婦にその情報を提供して、必要な治療を施したり、出生後の治療の準備をすることが目的となっています。
ですが、その赤ちゃんに病気があると判明すれば、夫婦やご家族は、出産するか中絶するか、望んでいない選択を強いられることとなるでしょう。そのため、検査を受ける前に、自分たちにとって、その子はどんな存在なのか、しっかり話し合いを重ねるようにしてください。
結論が出たうえで、遺伝カウンセリングを行い、検査や対象疾患の情報や気持ちの整理をして、準備が整った状態で新型出生前診断を受けるかどうか、ふたりで決めることが大切だと、九州医療センターが呼びかけています。
まずは「かかりつけ医」から「紹介状」をもらおう
九州医療センターは、新型出生前診断を行っているだけでなく、国立病院であることから、地域の方々からの信頼感も十分であるというのが伺えます。
そんなところで検査できれば、確かに大きな安心感を得られそうですが、認可施設であるため、21・18・13トリソミーなどの染色体の変化以外を調べることはできません。また、染色体異常や性別判定も、認可施設だと行えないということも把握しておきましょう。
ほかにも、35歳以上でなければ、認可施設での新型出生前診断は受検できないため、34歳以下の方は、九州医療センターで診断してもらうことは不可能なので、ご注意ください。また、35歳以上の方に関しても、かかりつけの産科からの紹介状を、遺伝カウンセリング時に用意しなければなりません。
認可施設なので、以上の内容や夫婦同伴といった、さまざまな条件があるのは大変ですが、大きな国立病院で診てもらうことにこだわるのであれば、合わせていくことをおすすめします。
